安くて高性能な手挽きミルは当たり前。
今まさに、そんな時代になりつつあります。
タイムモア「C2」を始め、エスプレッソ挽きができて挽き目も安定したミルは珍しくありません。
逆に用途が限定されやすい電動ミルは少し肩身が狭くなっていますね
家庭では速さを求める場面も少なく、掃除や取り回しが楽な手挽きミルの方が優勢です。
でも、手挽きって時間取られるし毎日使うのは疲れるんよ
あなたもそう感じるときはありませんか?
手挽きは挽く時間が必要なので、効率を求めたい時にはネックになります。
そんな手挽きの取り回しの良さと電動ミルの効率の良さを取り入れたのが、コードレス電動ミルです。
今回はその中でも2021年に新発売されたコチラの電動ミルを紹介します。
Oceanrich「G2」
株式会社ユニークが手掛けるコードレス電動ミルの2世代目で、従来品「G1」の上位モデルです。
今回はオーシャンリッチ従来品「G1」との違いも比較しながら「G2」のメリットとデメリットを解説します。
Oceanrich(オーシャンリッチ )とは?
Oceanrich(オーシャンリッチ)シリーズは「株式会社ユニーク」が手がけるコーヒーブランドです。
株式会社ユニークはPC周辺機器を始め、家庭向けの機器を開発していますね
そんなオーシャンリッチの名が知れ渡ったのは2018年。
クラウドファンディングで誕生した自動ドリップメーカーが大ヒット。1年で3万台を販売する実績を打ち立てました。
続いて翌年2019年に電動ミル「G1」を発表し、その革新的な構想がコーヒーファンを喜ばせました。
今ではシリーズ累計10万台の販売を突破し、その勢いは留まることを知りません。
そんな実力派のユニークが展開する商品に、今後も期待が高まりますね!
Oceanrich「G2」の特徴
【Oceanrich「G2」の基本情報】
容量:最大30g
重量:648.2g
高さ:19.5cm
直径:9cm
電源:USB充電方式
挽き目:5段階
自動停止:有り(空挽きから10秒後)
充電時間:最大1.5時間
電池容量:800mAh
稼働時間:300g相当(フル充電時)
充電時間が短い
「G2」は従来品の「G1」と比較して充電時間が半分の1.5時間になりました。
充電時間は半分になりましたが、稼働時間は同じです。
という事はバッテリーは完全に「G1」の上位互換にあたるわけやな
モバイルバッテリーで充電可能
充電はコンセントからだけではなく、モバイルバッテリーなどUSBを繋げられる電源が使用できます。
3000mAhのモバイルバッテリーなら3回分はフル充電できるで!
電池残量がわかりやすい
オーシャンリッチの電動ミルにはインジケーターランプが付いており、25%単位で電池残量をチェックできます。
タイムモア「Grinder Go」は残量計がないので、どれくらい動くかわからずハラハラします。
やっぱり見える方が安心しますね!
2~3人分賄える容量
「G2」は1度に挽ける量が30gです。
従来品の「G1」は20gなので、複数人にコーヒーを振る舞うには相当な時間が必要です。
容量が増えたので、何人かでコーヒーを飲む時も活躍しやすくなりましたね
携帯性に優れている
「G2」はペットボトルサイズの大きさで、持ち運びが非常に便利。
アウトドアで持ち出すなら、これくらいの大きさがベストやな
細挽き~粗挽きまで対応可能
オーシャンリッチは細引き~粗挽きまでの粒度に対応しています。
しかし、ここで非常にややこしいのがこの記載内容。
極細挽きはエスプレッソマシンで抽出できる粒度で、できるかどうかで購入に大きな影響を及ぼします。
結論を言うと、エスプレッソマシンでは抽出できません。
公式の紹介でも、ややこしい表現が気になるので解説します。
シンプルな操作で、お好みに合わせた粒度調整が可能です。エスプレッソマシンやドリップ用、サイフォンやコールドブリューまで、様々な淹れ方に対応した粒度を選ぶことができます。
https://www.uniqstyle.co.jp/oceanrich/oceanrich_magazine/column/No_013/
ここでエスプレッソマシンという表現がありますが、これは直火式エスプレッソメーカー「マキネッタ」のことを指します。
圧力が低く、挽き目も細挽きで十分なため電気式と比べて味は別物です。
「お店と同じエスプレッソができる!」との誤解が無いようにご注意ください。
挽き目調整が楽
「G2」は一般的な手挽きミルと違って、外側から簡単に挽き目を調節できます。
インスタントに挽き目を調整できたら、時間のロスが少なくて楽やな
粒度の段階も5つだけなので、大まかに用途を決めやすく初心者でも扱いやすいですね
水洗いできる
オーシャンリッチの電動ミルは、メンテナンスに大きな特徴があります。
他のミルであれば分解してブラシでマメに掃除しますが、そもそも「分解するな」と説明書に記載されています。
水圧で流したり、バケツでジャブジャブ洗うという大胆なメンテナンス法でOKです。
これはめちゃくちゃ楽やな!
Oceanrich「G2」の口コミ
新しい商品のためレビューが少ないですが、以下の口コミが印象的でした。
▪︎コンパクトでアウトドアに良い
▪︎価格が安い
▪︎手入れが簡単
口コミにはバッテリーの不安もありましたが、発売されて間もないので検証は困難です。
それだと同じ価格帯のコードレス電動ミルも、同じ問題を抱えてるもんね〜
バッテリーの件が不安であれば、最後に紹介する「Grinder Go」なら解決できるのでご覧下さい。
オーシャンリッチ「G2」検証レビュー
挽き目検証
「G2」の挽き目は1~5段階あります。
それぞれどの用途に向いているか検証した結果、以下のようになりました。
▪︎1:マキネッタ
▪︎2~3:ハンドドリップ
▪︎4~5:フレンチプレス
詳しく確認していきましょう!
①細挽き
オーシャンリッチ「G2」の挽き目【1】はこんな感じ。
スターバックスの挽き目【7】に相当し、タイムモアの「Grinder Go」よりも少し粗いです。
【2022年3月6日更新】挽き目を数値検証した結果を更新しました(記載名はO,R-G2)
他のミルと比較しても粗く、中細挽き程度である事がわかります。
②中挽き
中挽きの定義は様々ですが、当サイトはカルディの挽き目「8」を基準にします。
入手しやすくチェーン系列の中で一番粒度が均一なため、中挽きの基準として参考にしやすいです♪
「G2」の場合は【2】が最も近い挽き目になりました。
【3】は中粗挽きくらいやな
【2022年3月6日更新】挽き目を数値検証した結果を更新しました(記載名はO,R-G2)
粉のバラつきが少なく、精度に関しても好印象でした。
③粗挽き
【4】~【5】は粗挽きに適した挽き目になっています。
【5】はタイムモア「Grinder Go」の最大挽き目よりも大きくて、粒度もイイ感じね〜
時々大きなカケラが入っていますが、そこまでバラツキは感じませんでした。
微粉量検証
今回は挽き目【2】の微粉量のデータを計測します。
豆30gをグラインドし「#30・#40・#50」のふるいに1回ずつかけます。
「#30」は1インチ(2.54cm)四方に30個の穴があるという意味。
つまり#が多いほど細かいんやな
結果は以下の通り。
・#30以上:20g
・#30~39:3.8g
・#40~49:3.5g
・#50以下:2.7g
「G2」の挽き目【2】が同じコードレス電動ミル「Grinder Go」の挽き目【9】と近いのですが、全体で2g程度差がつきました。
「#40~49」の差が大きく、逆に「#50以下」の粉量は「Grinder Go」よりも少ないです。
一概にどちらが優っているとは言えませんが、手の届きやすい価格でこの精度であれば十分優秀だと思います。
グラインド速度検証
「G2」を挽き目【2】で挽いた際のグラインド時間は以下の通りとなりました。
▪︎20g:1分26秒
▪︎30g:1分44秒
以前HARIO「スマートG」の速度検証で20gの豆を挽いた時間を記録しているので、比較してみましょう。
▪︎Zpro:50秒
▪︎JPpro:30秒
▪︎Grinder Go:38秒
▪︎ポーレックス:1分37秒
▪︎オーシャンリッチ:1分26秒
▪︎スマートG(手動):2分30秒
▪︎スマートG(電動):1分15秒
電動ミルの中では最下位のスピードで、暫く待ち時間が発生します。
待ち時間の最中に他の準備ができるので使い方によっては効率よく準備できるといえますね
静音性検証
騒音計を用いて、計5種類の電動ミルで豆を挽いた時の騒音レベルを比較しました。
騒音の目安は以下の通り。
▪︎50db:静かな事務所
▪︎60db:普通の会話
▪︎70db:掃除機・電話のベル
▪︎80db:地下鉄の車内・セミの鳴き声
▪︎90db:犬の鳴き声・大声
▪︎100db:電車が通るガードの下
人間は通常、80db以上をうるさいと感じるそうです。
電動ミルの音はどうなのかを計測した結果、以下の結果となりました。
皆さんも実際の音を聞いて確認してみてください!
▪︎ボンマック:90~93db
▪︎Grinder Go:81~87db
▪︎デバイスタイル:87~90db
▪︎バリスタブレイン:93~96db
▪︎オーシャンリッチ「G2」:89~92db
90db近いと、夜使うにはちょっと気が引けます。
それぞれ騒音にも質があり「G2」は甲高いモーター音が部屋に響き渡ります。
手で持てば振動を抑えられるから、据え置きと比べれば響にくいかもな
それでも、夜遅くに使うとなると気になりますね
オーシャンリッチ 「G2」の評価
メリット
▪︎携帯性が高い
▪︎挽き目調整が簡単
▪︎メンテナンスが楽
誰でも扱えるように設計されていると明確に感じ取れる程、コンセプトがしっかりしている印象を受けました。
初心者ユーザーのことを考えた優しい仕様なので、とても好印象です。
デメリット・気になる点
▪︎音が大きい
▪︎グラインド時間が長め
▪︎微細な挽き目調整はできない
初心者に優しい仕様ですが、拘りたい人にとっては「痒いところに手が届かない」点もありますね
自動停止の恩恵があるので、挽きながら他の準備すればデメリットを解消できます。
オーシャンリッチ「G2」をオススメしたい人
▪︎アウトドアでコーヒーを楽しみたい
▪︎ゆったりコーヒーを淹れたい
▪︎初めて電動ミルを買う
挽き目の調整やメンテナンスが簡単なため、初心者でも扱いやすい電動コーヒーミルです。
近い値段帯でデバイスタイルの電動ミルがありますが、同じセラミック刃でも性能が全然違います。
メンテナンス性も挽き目の精度も圧倒的に「G2」が上です。
今この値段帯の電動ミルをオススメするとしたら、間違いなく「G2」ですね!
↓オーシャンリッチ「G2」をチェックする↓
というわけで今回の検証は以上です。
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