Variaという企業をご存知でしょうか?
2019年に香港を拠点としたコーヒー器具のブランドです。
中国といい台湾といい、アジア圏のコーヒー器具の競争はえげつないな
そんな中、Variaはマルチブリュワーという器具で注目されるようになりました。
1台でプレス・マキネッタ・ドリップの3種の方法で抽出できる優れた器具です。
1つにまとまるため、アウトドアに適していますね
そして次にVariaが挑戦したのが、コーヒーミル。
Varia
Hand Grinder
以後、Variaと呼称します。
最近はどんな企業でもコーヒーミルを出してるな
ステンレス刃ブームでOEM会社が猛威を奮ってますからね
その結果、現在は似たり寄ったりの刃で競う地獄の構図となっています。
正直、Variaの刃も似た系統です。
もちろん刃だけで全て決まらんけどな
実際のところ、ミル本体の構造と部品によって性能も変わります。
特にVariaは120段階の挽き目調整が可能という事で、かなり微調整が利くミルです。
そんなVariaの実力はどれほどのものでしょうか?
検証を通して、性能を詳しくチェックしていきましょう!
挽き目の目安・分布検証
同一の豆を用いて、最小粒度とそれぞれの抽出方法に適した挽き目を検証します。
極細挽き・細挽き
- 豆量:10g
- 目開き:600/700μm
Variaの最小粒度は15クリックとなっています。
かなり挽くのに時間はかかりますが、以下のような数値を得られました。
え?0g?
あまりにも細かすぎて測定不能でした。
しかも段階も多いため、5クリック飛ばしでもなかなか粗くなりません。
エスプレッソ用のミルかな?
そう思えるくらい凄まじく細かい調整幅で驚きました。
エスプレッソは当然ですが、トルココーヒーだって簡単に作れる粒度です。
以上の結果から、細挽きに関しては非常に高いスペックを持つことがわかります。
中挽き
検証概要
▪︎豆量:20g
▪︎目開き:500/800/1100/1400μm
中挽きの定義は様々ですが、当サイトはカルディの挽き目「8」を基準にします。
入手しやすくチェーン系列の中で一番粒度が均一なため、中挽きの基準として参考にしやすいです♪
検証の結果、中挽きの基準は「88」及び「89」が適しています。
他のミルと比較しても、極端に細挽き寄りやな
傾向的にはsvart aroma(wilfa)に近く、最大粒径に対して細い粉の割合が多め。
500μm以下の粒度を比較しても、セラミック刃のポーレックスよりも多い事がわかります。
正直な所、ここまで極端な性能とは思いませんでした
ハンドドリップで抽出するなら、工夫が必要かもな
粗挽き
検証概要
▪︎豆量:10g
▪︎目開き:1400/1600μm
上記の概要を踏まえてJPproの挽き目「125」と比較し、どの程度粗挽きに対応できるかチェックします。
JPproの分布(挽き目「125」)
▪︎1601μm~:3.3g
▪︎1401~1600μm:2.2g
結果「120」が近い挽き目となりました。
粒度の限界値ジャスト!
実質ネジが外れるまでは粗くできますが、極粗挽きまでは難しそうです。
微粉量検証
検証内容
▪︎豆量:20g
▪︎目開き:400μm
▪︎スクリーニング時間:3分
当サイトでは、400μm以下を微粉として扱います。
400μmとは、ターキッシュ(トルコ式)コーヒーに使用される超極細の粒度です。
小麦粉よりも少し大きめの細さやで
お湯に溶かすとこのようにドロ状になります。
上記を踏まえ、Variaの中挽き、粗挽きの性能をチェックしましょう。
結果、Variaは微粉が最も多く発生しました。
中挽きも粗挽きも、ポーレックスと同程度の微粉量です。
やはり検証するほど、エスプレッソに特化していると思える粒度ですね
エスプレッソ抽出検証
抽出レシピ
▪︎機材:Francis Francis X3
▪︎粉量:16g
▪︎圧力:9気圧以上
▪︎抽出時間:20秒以上を目標
▪︎タンピング圧:10~15kg
▪︎バスケットサイズ:49mm
FrancisFrancis X3はバスケットに詰め込める粉量が16gで限界。
機材自体は優秀ですが、相応の性能を持つミルでないと抽出はできません。
検証したところ、63クリックで丁度20秒になりました。
家庭用の電気式エスプレッソマシンで使うには、オーバースペックな気もするな
とんでもない調整範囲を誇るので、拘りを持つ方からすると楽しいかも!
グラインド速度比較検証
検証概要
▪︎豆量:20g
▪︎挽き目:89
上記内容でVariaの回転数とグラインド時間を測定します。
確認した結果52秒(105回転)という結果になりました。
Xやポーレックスより早いけど、それでも遅い方やな
その分挽き心地は比較的軽めです。
ただ本体の大部分がツルツルしているため、硬い豆のグラインドは結構疲れますね
Varia hand grinderの評価
手挽きミル評価軸(◎・○・△・×)
■挽き目の範囲:◎(極細~粗挽き)
■微粉量 :×(非常に多い)
■挽き心地 :△(硬い豆に弱い)
■メンテナンス:△(少し複雑)
■粉砕速度 :△(やや遅い)
■持ち歩き :○(良い)
全体を通して、Variaはエスプレッソやマキネッタ向きのコーヒーミルだと感じました。
極細挽きで微調整できる点は、細かいレシピ調整をしたい方にオススメです!
反面、ドリップ等では詰まりやすいため抽出が遅くなる点には要注意。
成分も出やすいため、抽出方法には工夫が必要です。
硬めの豆が挽きやすい点は良いと思うで!
細挽き主体の器具をお考えの場合、Variaは選択肢としてアリかもしれません。
是非、ご自身の好みに応じて選んで下さい
栗子C3をチェックする
Variaと同じく極細挽きから対応できる機種で、高性能かつ低コストが魅力。
エスプレッソに対応できる挽き目は限られますが、手軽に楽しみたい方には十分な性能です。
基本的に万能なミルですが、特に中粗挽き~粗挽きの微粉量が少ない点も特徴的!
挽き心地も良く、どんな人でも使いやすいバランスの良い仕上がりになっています。
手挽きミル評価軸(◎・○・△・×)
■挽き目の範囲:◎(極細挽き~粗挽き)
■微粉量 :○(少ない)
■挽き心地 :◎(非常に良い)
■メンテナンス:○(簡単・清潔)
■粉砕速度 :○(速い)
■持ち歩き :○(良い)
slim plusをチェックする
携帯性に優れた細身の万能ミルで、コチラも極細挽きが可能です。
グリップ力も非常に高く、極粗挽きも素早く挽ける手軽さは圧巻。
タイムモアのミルの中でも、全てにおいてバランスの取れた素晴らしいミルです。
手挽きミル評価軸(◎・○・△・×)
■挽き目の範囲:◎(極細~粗挽き)
■微粉量 :○(少ない)
■挽き心地 :◎(非常に良い)
■メンテナンス:○(簡単・清潔)
■粉砕速度 :◎(非常に速い)
■持ち歩き :○(良い)
Q2をチェックする
1Zpresso社が販売するQ2は、高いメンテナンス性と広い挽き目が特徴的。
値段帯がVariaに近く挽き目も似ていますが、分布のバランスはQ2の方が綺麗に揃っています。
代わりに、微調整はVariaの方が細かいといった感じですね
ユーザビリティの高い構造で、場面を選ばず活躍する万能ミルといえます。
手挽きミル評価軸(◎・○・△・×)
■挽き目の範囲:◎(極細~粗挽き)
■微粉量 :○(少ない)
■挽き心地 :○(良い)
■メンテナンス:◎(2通りの分解が可能)
■粉砕速度 :○(速い)
■持ち歩き :○(良い)
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