2022年2月

コーヒー店で販売していたり、店員さんにオススメされる事もあるかもしれません。
という期待を胸に、今回はWilfa「svart aroma」を徹底的に検証します。
wilfa(ウィルファ)とは?

主力はコーヒー関連の商品で、設立当初はドリップメーカーを開発して人気になりました。
一時は低迷して忘れられた会社でしたが、突き詰めたデザインと機能性を追求した商品作りが功を奏し市場に復帰しました。
以降、デンマークなど市場を広げて活躍している成長企業でもあります。
svartのような、独特でメカニカルな外観がwilfaのデザイン力を表しています。
Wilfa「svart aroma」
▪︎名称:svart aroma(スヴァート アロマ)
▪︎容量:250g(粉受け:約120g)
▪︎重量:2kg
▪︎高さ:28.5cm
▪︎幅 :17.2cm
▪︎奥行:12.6cm
▪︎ミル刃:ステンレス製(コニカル刃)
▪︎挽き目:33段階
▪︎生産国:ノルウェー
▪︎特殊機能:オートオフ機能(タイマー式)
▪︎ケーブル長:0.8m
収納に適した構造
多くの電動ミルは縦に長いデザインが多いですが、aromaは幅の広い方が正面になります。

代わりにコンセントは他の電動ミルより圧倒的に短い欠点があります。
直感的な挽き目調整が可能
aromaの挽き目はホッパーを回転させる事で調節できます。
しかも今回のaromaは、従来品のnymaltよりも更に分かりにくいです。
使い勝手の良い粉受け
aromaの粉受けは、本体と一体になったデザインが特徴。
粉受けを叩きながら一点に集めれば、安全に移せます。
コニカル刃を採用
ミル刃の方式に以下4つがあり、aromaはコニカルにあたります。
▪︎鋳鉄
▪︎セラミック
▪︎ステンレス
ステンレスはセラミックに比べて切れ味に優れ、鋳鉄より錆びにくい特性を持ちます。


グラインド速度が早い
aromaは、コニカル刃の電動ミルの中でもグラインド速度はトップクラスの速さです。
径の小さい刃では、回転速度が速いと豆が弾かれやすく噛み込み量は少なくなります。
aromaは速度が遅い事で、nymaltより豆が多く噛み込まれているのではないでしょうか。
細挽きに強い
aromaはマキネッタやエアロプレスなどに使用する細挽きが得意です。

分解・簡易メンテナンスが簡単
nymaltやaromaは分解できるパーツが3つだけなので、分解自体は簡単にできます。
そのため、簡易的なメンテナンスなら手軽な部類です。

詳しいメンテナンス方法は後半で解説します。
タイマー式のオートオフ機能
aromaはモーター音が改善され、オートオフの恩恵を感じやすくなりました。
↓odeの詳細検証↓
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前回、家庭用電動ミルで最強と名高い
「みるっこ」を紹介しました。
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Wilfa「svart aroma」の評判・口コミ
▪︎香り立ちが良い気がする
▪︎扱いやすい
▪︎静電気が気になる
豆によって違いはありますが、個人的には静電気について評判ほど酷くないと感じます。
樹脂素材の粉受けを使ったミルの中でも付着の少なさはトップクラス。
svart aroma掃除・分解方法
aromaだけに限らず、Wilfaのミルを本格的に掃除するのは少し手間がかかります。

Wilfa「svart aroma」検証
挽き目の目安検証
aromaは極細挽きはできませんが、粗挽きまでは細かい調整が可能です。
①細挽きの分布
コーヒ豆を10g挽いた際のaromaの粒度は以下の通りになりました。


今後測定方法を変更するので、改めてaromaの粒度をチェックし直そうと思います。


豆を変更しても、デロンギの挽いた粉の方が明らかに細かいことがわかります。
②粗挽きはどこまで実用的?
粗挽きの目安としてJPpro「125」と比較し、KG366Jがどの程度の粒度かチェックします。

極細挽きも出来るミルは、総じて粗挽きに弱い傾向があります。
粗挽きを好む方は、少し上の価格でナイスカットGがオススメできます。
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③中挽きはどのあたり?
中挽きの定義は様々ですが、当サイトはカルディの挽き目「8」を基準にします。

微粉量検証
aromaの微粉量を確認するため、以下の方法で検証しました。
▪︎500~1400μmの篩(ふるい)にかける

▪︎1101~1400μm:5.9g
▪︎801~1101μm:4.3g
▪︎501~800μm:3.9g
▪︎500μm以下 :2.5g
aromaは微分や細かい粉が、比較的多い部類です。
最大粒径だけ増えるため、徐々にバラつきが大きくなる印象でした。
グラインド速度比較検証
各電動ミルの中挽きで、豆を30gグラインドした際の速度を比較しました。
▪︎Ode(Fellow) :8秒
▪︎C330(Cores) :22秒
▪︎ネクストG(Kalita):42秒
▪︎svart aroma(Wilfa):17秒
▪︎svart nymalt(Wilfa):17秒
▪︎BM-250N(Bonmac):14秒
▪︎R220 (フジローヤル):8秒
▪︎ナイスカットG(Kalita):22秒
静音性比較検証
各電動ミルで豆を30gグラインドした際の騒音レベルをチェックします。
▪︎C330(Cores):94~95db
▪︎Ode(FELLOW):85~87db
▪︎ネクストG(Kalita):88~90db
▪︎svart aroma(wilfa):87~90.db
▪︎svart nymalt(wilfa):93~96db
▪︎BM-250N(Bonmac):90~93db
▪︎R220 (フジローヤル):93~94db
▪︎ナイスカットG(Kalita):92~94db
▪︎バリスタブレイン(OXO):93~96db
nymaltと比べると明らかに静かになっていますが、軽い素材のため振動は大きく感じます。
Wilfa「svart aroma」の評価
メリット・良い点
▪︎グラインド速度が速い
▪︎オートオフが便利
▪︎静音性が高い
▪︎操作性が高く扱いやすい
▪︎収納性に優れる
aromaはマキネッタとエアロプレスに向いているミルです。
操作性の高さと収納面は素晴らしく、家庭用としての用途に優れます。
デメリット・気になる点
▪︎エスプレッソは淹れられない
▪︎本格的な掃除は手間がかかる
▪︎中挽き~粗挽きが苦手

aromaは、どちらかと言うと家庭向きでマイルドな性能という印象が強いです。
svart aromaをオススメしたい人
▪︎近未来的なデザインのマシンが欲しい
▪︎集合住宅で電動ミルを使いたい
▪︎あまり場所を取らない電動ミルが欲しい
▪︎初心者でも扱いやすいものがいい
粒度の範囲や直感的な操作性を考えると、初心者向けのミルにはちょうど良いかもしれません。
拘りが出てきた方や万能なミルが良い方は、nymaltの方がオススメです。
Wilfa「svart aroma」レビューまとめ
aromaは静かでデザイン面が良く、コーヒーを手軽に楽しみたい方には向いています。
KG366Jのように特定の役割に強ければいいのですが、現状nymaltと変わりません。
また、粗挽きが不要な方は安価で優秀なKG366Jで十分です。
実はsvartシリーズよりしっかり掃除できる点も◎