
コーヒー沼の底からこんにちは!珈琲器具研究室こまめ家です
皆さん突然ですが電動ミルって高いと思いませんか?





最近は手挽きミルから電動ミルまで探せば山のように出てくるよね~



手挽きミルは3,000円くらいから高くて5万円程度やな


お昼を抜いて500円貯金100日分で世界最高クラスが購入できます。





最近は高性能なミルが大体1万円前後で入手できるので、手挽きミルの価格相場はこのあたりですね
一方で電動ミルは3,000円~600,000円。





業務用のミルですら個人所有できる時代やから上を見れば青天井やで
最近ではシングルドーズというホッパーを可能な限り小型化したミルも現れ、店舗だけでなく家庭に馴染むデザインの超高性能ミルも登場しました。



一般消費者が購入できる範囲が拡大してからは以下のような悩みが散見されますね
- 相場はどこなのか?
- 一体何がいいのか?
選択肢が多すぎて混乱する方も多いはず。
実際、50種類以上のミルを検証しているこまめ家に寄せられる質問でも「電動ミル何がいいですか?」という質問が多くあります。





大抵相談に来られる方の予算は2~3万円ですね



使い勝手や性能を考えると、どうしても5万円を超えるんよな
そんな絶妙に難しい値段設定に頭を抱えていたところ救世主が現れました。
FELLOW「OPUS」


オシャレ珈琲器具といえば名前が挙がるFELLOWから、新たにコニカル刃のグラインダーが登場しました。



コニカル刃は簡単に説明すると、コーンとも言われる三角錐の形をした刃の事ですね


FELLOWは従来Odeというディスクカッターのミルを発売しており、2023年には日本の定格電圧100Vに対応したOdeGen2が発売したばかり。


Gen2は定価61,600円と、ハイテクであるが故に家庭用としては少々コストが重めな印象でした。



業務用での用途は推奨されてへんけど、イベント用とか挽き売りは意外に便利なんよな
一方今回発売したOPUSは、なんと定価33,000円。





Gen2の半値近くまでコストダウンしてるのね~
FELLOWの事なので3万円台後半か4万円くらいと考えていましたが、良い意味で予想外だったので嬉しいです。



家庭用で今までカバーしきれていない値段帯でしたし、選択肢が増えていいですね
ただ、電動コニカルはwilfaやcoresが2万円台で、それよりやや高いのは気になるところ。





これで性能とか使い勝手同じだったらちょっと残念やな



この価格帯の電動ミルで苦い思いを何度か経験してるからね~
しかし今作、そんな枯れた心に一筋の光をもたらしたのがOPUS。


今回は開封から少し検証して意見交換した程度ですが、少し使ってから確信しました。



このミル、ヤバすぎる!
正直な話、私が購入したミルの中でも今年1番感動しました。





この値段でいいんかってなるくらいにはぶっ飛んでるな
そんなFELLOW「OPUS」の使用感について、今回は簡単なレビューと魅力をご紹介します。
静電気の発生量
この手の価格のコーヒーミルで気になる事と言えば静電気。


これは多くのミルが抱える問題で、高価なミルでも静電気による微粉やチャフの飛び散りは避けて通れません。



樹脂製の純正粉受けって大惨事になる気しかせんもんな



大抵のユーザーはステンレスカップなどを代用していますね
OPUSはボディから粉受けまでプラスチックですが、静電気は全く気になりません。


粉の吐出口に全然粉がつかないので、接触による粉落ちがない点も好評価。





粉受けの中にチャフがへばり付く事もなく、快適にドリップを楽しめるね~
これに慣れてしまったら、逆に他のミルで静電気が結構気になります。





静電気対策をしっかり行なったOde Gen2も相当カットしていますが、OPUSもスゴイ!


見た目もオシャレで台所を汚さないという点では、ユーザーファーストを体現した素晴らしいミルだと思いました。
粉受けが使いやすい
静電気対策に加えて、純正の粉受けのクオリティ自体も非常に優秀。


マグネットを内蔵し、吐出口にわざわざ粉受けを合わせなくても所定位置に戻ります。


また、粉受けの中は傾斜が付いており粉の投入をコントロールしやすい親切設計。





Odeも確か似たような構造の粉受けあったよな?



Odeも粉受けにエッジがありますが、逆にエッジの裏側に粉が残るなど不満点はありましたね


その問題を解決したのが、今回のOPUSの粉受けだと思いました。



ユーザーの事を徹底して考えてるのすごい~
蓋がブロワー代わりになる
最近はミルのオプション品で残った粉を排出するためのブロワーがついている事があります。





これあるだけで粉の残留具合変わるもんな
そんな中でOPUSはオプション品ではなく、蓋そのものをブロワー代わりに使えます。





この発想はありそうで無かったよね~
オプション品が多いほど嬉しいですが、反面使わない時は置き場所に困ります。



整理整頓が苦手やと散らかるイメージあるわ
「わざわざ毎回掃除するのも面倒」という方には最高の機能です。





粉残りが気になるので、僕は毎回プシュプシュしてますね
掃除が簡単
OPUSはあらゆる電動ミルの中でもトップクラスのメンテナンス性です。





蓋ブロワーでも十分やけど、やっぱり中の汚れも気にはなるよな
OPUSはそんな分解清掃も世界一簡単。


その理由として次に紹介する3つのポイントが挙げられます。
- ホッパーをワンタッチで外せる
- 外刃がワンタッチで外せる
- 挽いた粉が真下に落ちる構造
まずホッパーをワンタッチで外せます。


よくあるクルクル回して取り外すより時間ロスも少なくスマートです。


外刃もホッパーと同じくワンタッチで外れる仕組みなので、工具も特別な知識も不要。


また、挽いた粉が真下に落ちる構造となっており横穴の掃除がありません。



昔ながらの構造のグラインダーは横穴式が多いよな


というように粉が残留問題が最初から解決されており、掃除した粉もすぐ排出されるため過度な清掃は不要。



電動ミルどころか手挽きミルより効率的に掃除できますね
オートタイマー
最近の家庭用電動ミルでは標準化されつつあるオートタイマー。


OPUSにももちろん装備されており、押す回数と長さにより秒数が変化します。
- 1回:30秒
- 2回連続:60秒
- 3回連続:90秒
- 1回長押し:120秒
大体の目安として、中挽きで30g以上挽く場合は2回押しくらいがベスト。



ただ、今何回押し扱いになっているのかわからん事があるな



僕は常時長押しで使ってますね


個人的には基本1分稼働、長押し2分稼働の2パターンあれば十分な気がしました。
挽き目の範囲が広い
本機の最も評価されるべき点は、挽き目の範囲です。


通常この価格帯の電動ミルで「エスプレッソ~フレンチプレスまで挽ける」という文言は信用できません。



大抵フィルターバスケットの径が小さいマシンでギリギリ対応しているパターンやんな
酷い場合マキネッタでの抽出をエスプレッソとして定義している場合もあります。


しかし我々が求める「エスプレッソ挽きができる」というのは、粉量と挽き目を調整する余力があることが前提なはず。



時々僕の記事の読者や視聴者から「D社の3万程度の電動ミルを買ったがエスプレッソ挽きできない」と悲しみの声が寄せられる事がありますね



挽き目の誇張表現に闇を感じるね~
一方でOPUSは、そんな怪しい文言でギリギリを攻めるグラインダー達を粉砕するかの如く、圧倒的調整力が魅力。


家庭用はもちろん、今では家庭にも普及しつつある58mmの業務用標準クラスのポルタフィルターでも難なく対応可能。





挽き目ダイヤル「2」で16gのダブルショットが詰まるレベルだもんね〜
また、外側のダイヤル以外にインナーリングと呼ばれるダイヤルも仕込まれています。





元々細くできる挽き目を更に細かく調整できるマニアックな機能ですね



これほんまに3万円台なんか?
ここまで作り込もうと思ったFELLOWがいかに本気か伝わってきます。
FELLOW「OPUS」レビューまとめ
という事で、FELLOW「OPUS」がいかにヤバいかご理解頂けたでしょうか。





「家庭用で必要なもの全部詰め込みました!」というミルの最終形態みたいな性能ですね
「これ3万です」って言われたら消費者的には嬉しいですが、他のメーカーが困るんじゃないかなと思いました。





wilfa svart aromaにプラス3,000円程度でこのクオリティやもんな
- 挽き目の範囲広い
- 掃除しやすい
- 静電気ない
もう言うことがありません。



昔に比べて性能の良いモーターが手に入りやすくなった事も背景にあるかもね~
それを踏まえても、とんでもないものが出てきたなという印象です。


ちなみに粒度分布は軽く検証していますが、一般的なコニカルグラインダーと同程度です。



また粒度分布については別の記事で紹介しますね!
それでも、使い勝手や挽き目の範囲は従来の家庭用コニカルグラインダーのイメージを覆してくれます。


今後はOPUSを皮切りに、家庭用低価格電動ミルも挽き目の範囲が広いのは当たり前の時代になるかもしれません。



逆に、Odeのように挽き目を特化させて優れた粒度を実現できるコニカルグラインダーとか面白そうやな
もしもそういうグラインダーを作る予定がある場合は、微力ながら協力させて頂きます。


またOPUSはこまめ家のBASEショップからも購入できるので、ご興味あればチェックしてみてください。
というわけで今回のレビューは以上です。



またラボ拡大に協力してくれる方は是非この記事をシェアして下さいね!
先日はEG-1なども導入し、今後も皆様が体験できる比較対象を増やしていきます。





壁をぶち抜いてストロングホールドとか導入したいな
それでは、また次の記事でお会いしましょう。
コメント
コメント一覧 (5件)
いつも楽しく拝見させて頂いております。
OPUSのレビュー待っておりました!
エスプレッソ挽きできるものはハンドドリップ挽き以上の挽き目が苦手な事が多いので、OPUSの挽き目次第ではグラインダー沼が終わるのではと期待しております!
コメントありがとうございます!粗挽きまでの範囲も結構広いので、ご期待ください(^^)
OPUSをポチろうか悩んでいるのですが、浅煎り豆のエスプレッソ挽きはしんどい印象などないでしょうか?
ご質問・検討ありがとうございます!
アグトロン値80以上(シナモンロースト程度)のエスプレッソ挽きしていますが、実際に止まることはないのでパワー面は大丈夫です。
しかし、酷使するとモーターがしんどくなってくる可能性があるので、1日に数回使う(&使用後はしばらく時間を空けて再使用する)程度なら大丈夫かと思います。
初めまして、コメント失礼いたします。
VS3とOPUSどちらを購入しようか悩んでおります。
性能や味わいの違いが気になるので是非VS3との比較をして頂ければ幸いです。
金額がVS3の方が高いのでVS3が性能いいに決まってる!みたいなのではなく、単純な性能面で比較して購入したい(金額は気にしません)と思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。