
日本でトップクラスに知名度の高い、コーヒー機器総合メーカーです。

独自のドリッパー「ウェーブシリーズ」から、業務用ミルなど至る所で目にします。
そんなカリタの中でも屈指の人気を誇る電動ミルがあります。
Kalita「ナイスカットG」
2021年現在でも品薄が続き、手に入れる事が困難なミルとしても有名です。
▪︎なぜ品薄なのか?
▪︎どんな用途に向いているのか?
今回はそんな大人気の電動ミル「ナイスカットG」の疑問を解決します。
Kalita(カリタ)とは?
カリタは1958年に東京(現在は神奈川本社)で創業したコーヒーメーカー。
個人の喫茶店が流行る頃、コーヒー器具の開発をスタートしました。
そんなカリタが2015年に発売したのが、次世代型グラインダー「ネクストG」。

Kalita「ナイスカットG」の特徴
▪︎容量:50g
▪︎重量:2.3kg
▪︎高さ:約33.7cm(ホッパー込み)
▪︎幅 :12cm
▪︎奥行:21.8cm
▪︎ミル刃:ステンレス製
▪︎挽き目:15段階
▪︎生産国:日本
▪︎ケーブル長:1.8m
フラットカッター式
ミル刃の方式に以下4つがあり、ナイスカットGはフラット刃にあたります。
▪︎フラット刃
▪︎コニカル刃
▪︎ロールグラインダー
またフラット刃にも2種類あり、縦•横の配置によっても性質が変わります。

一方、家庭用で知られるフラット刃は基本縦型。
故に、コーヒー粉の構造が角切り状になりクリーンな味になる傾向があります。
逆にコニカル刃は、豆を段階毎に粉砕するため角の取れた多面構造になります。
中~粗挽きに特化した構造
ナイスカットGは中細~粗挽きに強く、プレスやプアオーバーに向いています。
一応マキネッタまでの細挽きはできますが、極細挽きはできません。

少人数向けの仕様
ナイスカットGは以下の理由から、電動ミルの中では少人数向きと言えます。
▪︎グラインド速度が比較的遅め
イベントなど、多くの人に素早く振る舞う場面には少し不向き。
限定販売が多い
ナイスカットGは、ネクストGとは違って常設モデルがありません。
部品が出回っている
カリタ公式サイトだけでなく、ECサイトでもナイスカットGの部品がゴロゴロと販売されています。
ナイスカットGの評判・口コミ
▪︎クリアで雑味の無い仕上がりになる
▪︎デザインが良く手頃な大きさ
購入者の口コミを見ると、プロペラやセラミック刃から乗り換えた方が多いです。
中にはアース線を使用して静電気対策している方も居ました。
Kalita「ナイスカットG」検証
挽き目・粒度の検証
一部ショップでは「極細挽きまで可能」と記載されていますが、大前提として極細挽きはできません。
②粗挽きはどこまで実用的?
③中挽きはどのあたり?
①細挽きはどの程度まで可能?
ナイスカットGの挽き目「1」で10g挽いた際の粒度を検証すると、下記の数値が得られました。
▪︎601~700μm:2.5g
(※検証の過程で多少ロスが発生します)
701μm以上が全体の20%近くあると、家庭用エスプレッソの抽出は厳しいです。
②粗挽きはどこまで実用的?
粗挽きの目安としてJPpro「125」と比較して、どこまでが実用的か検証します。
最大粒径の範囲は広く、プレス用でも十分な性能を有してます。
③中挽きはどのあたり?
中挽きの定義は様々ですが、当サイトはカルディの挽き目「8」を基準にします。


微粉量検証
ナイスカットGの微粉量を確認するため、以下の方法で検証しました。
▪︎500~1400μmの篩(ふるい)にかける
上記の条件で検証した結果、以下のようになりました。
▪︎1401μm以上:1.4g
▪︎1101~1400μm:5.0g
▪︎801~1101μm:5.8g
▪︎501~800μm:5.0g
▪︎500μm以下 :2.4g
▪︎1401μm以上:2.8g
▪︎1101~1400μm:6.6g
▪︎801~1101μm:4.9g
▪︎501~800μm:3.1g
▪︎500μm以下 :2.1g
どちらの挽き目も、電動ミルの中では優秀な精度を誇ります。
グラインド速度比較検証
ナイスカットGで豆を30gグラインドすると22秒で挽き切れました。
▪︎C330(Cores) :22秒
▪︎ネクストG(Kalita):42秒
▪︎svart nymalt(Wilfa) :17秒
▪︎BM-250N(Bonmac):14秒
▪︎ナイスカットG(Kalita):22秒
静電気検証
各ミルで豆を30gグラインドした際、どの程度静電気が発生するか確認します。
▪︎ナイスカットG(Kalita)
▪︎BM-250N(Bonmac)
モーターの回転速度はボンマックが早く、粉が横に広がるように排出されているのがわかります。
ただ、静電気自体はナイスカットGもそこそこ発生しています。
付属のブラシと卓上箒ですぐ掃除できるので、正直そこまで気になりません。
愛用している掃除具
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静音性比較検証
騒音計を用いて、豆を挽いた時の騒音レベルを比較しました。
▪︎50db:静かな事務所
▪︎60db:普通の会話
▪︎70db:掃除機・電話のベル
▪︎80db:地下鉄の車内・セミの鳴き声
▪︎90db:犬の鳴き声・大声
▪︎100db:電車が通るガードの下
ナイスカットGの音はどうなのかを計測した結果、以下の結果となりました。
▪︎ボンマック:90~93db
▪︎ネクストG:88〜90db
▪︎ナイスカットG:92〜94db
▪︎デバイスタイル:87~90db
▪︎Cores「C330」:94〜95db
▪︎バリスタブレイン:93~96db
Kalita「ナイスカットG」の評価
メリット・良い点
▪︎中~粗挽きの精度に優れている
▪︎バリエーションが豊富
▪︎パーツ確保が容易
ナイスカットGは小型で使い勝手が良いため、初心者でも扱いやすい電動ミルです。
デメリット・気になる点
▪︎分解・清掃に一手間かかる
▪︎細挽きには不向き
フラット刃のミルはどれも分解に一手間必要です。

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「ナイスカットG」をオススメしたい人
▪︎ハンドドリップやプレスがメイン
▪︎自分や家族だけで楽しみたい
2019年あたりはナイスカットミルをイベントで見かけましたが、最近はほぼ見ません。
ナイスカットはあくまで家庭用という位置付けで、ゆったりコーヒータイムを楽しむ方に向いています。
Kalita「ナイスカットG」のレビューまとめ
ナイスカットGは見た目や手軽さ・精度のバランスが良いミルだと思います。
Amazonではとんでもない価格で販売されがちなので、時間はかかりますが楽天の方がオススメできます。
もしくは、性能が細挽き寄りなボンマックの方が費用対効果も高いです。
次回の記事ではボンマック・みるっこを紹介するので、迷っていらっしゃれば是非ご確認下さい。