【比較レビュー】DeLonghi「KG366J」でエスプレッソは作れる?粒度や挽き目の範囲も徹底検証!

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極細挽き対応の電動ミルを探すのって難しくないですか?

最近「極細挽き対応」と書かれたミルでも、非常に怪しいものが多数存在します。

実情は、最小粒度でキチキチに詰め込んでギリギリ抽出可能みたいな感じです。
ちゃんと挽けるミルにしようと思ったら値段エグいしな

なので今回は、値段も安くてしっかりエスプレッソにも対応できるマシンを紹介します。

DeLonghi「KG366J」

デロンギから2019年に発売され、「KG364J」の後継機にあたります。
KG364Jは2007年発売なので、12年の歳月を経てバージョンアップしたんですね♪

旧モデルは極細挽きが出来る代わりに「うるさい」「静電気凄い」が評判だったため、正直微妙かと思っていました。
しかし、KG366Jはその欠点を見事に解消しています!

今回は、デロンギが自信を持って送り出したKG366Jの実力をチェックしていきましょう。

目次

DeLonghi(デロンギ)とは?

デロンギ(De’ Longhi S.p.A.)は、イタリアを拠点とする電気機器メーカーです。

社名の由来は創業者の名前なんだって
今は4代目デロンギさんが代表取締役らしいな

そんなデロンギは1970年までは部品メーカーとして、以降はオイルヒーターを始めとした自社製品を主力に世界的に有名になりました。

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オイルヒーターは風が発生せず、本体を80度まで加熱して部屋を暖める仕組みです。
風と違って空気が乾燥しにくいから、肌や喉の潤いを失わないのがウリなんやな
ちなみに窓際に設置するのが正解だそうですよ!

そのデロンギが1990年代に、ヒーターのノウハウからコーヒーマシンを開発し始めました。

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セミオートならEC680Mやスティローザが有名で、エスプレッソマシンの中では比較的安価。
僕はデロンギといえば全自動マシンのイメージがありますね
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ちなみにコーヒーメーカー分野において、2020年時点で世界市場トップのシェア率を誇ります。
超絶大手のデロンギが発売した電動ミルの性能がどんなものか、気になるな!

DeLonghi「KG366J」の特徴

基本情報
▪︎名称:KG366J
▪︎容量:110g
▪︎重量:1.6kg
▪︎寸法:(H)29cm(W)13.5cm(L)19.5cm
▪︎ミル刃:コニカル刃
▪︎挽き目:16段階
▪︎コード長:1.8m

コニカル刃を採用

ミル刃の方式に以下4つがあり、KG366Jはコニカル刃にあたります。

刃の種類
▪︎ブレード(プロペラ式)
▪︎フラット刃
▪︎コニカル刃
▪︎ロールグラインダー
コニカル刃は、刃が円錐形な事から「コーン式」とも言われるで

コーン式はプロペラ式やフラット刃と比べて、流通している比率が最も多い方式になります。

少ない力でコーヒー豆を粉砕できるので、ハンドミルにもよく用いられます

軽くコンパクトなボディ

デロンギのグラインダーは場所を取ると聞いていましたが、想像しているよりも小柄でした。

重量も電動ミルの中では比較的軽いです。
高さが低いので、棚にも入れやすいですね!

極細挽き~細挽きが得意

KG366Jは極細挽きに対応できます。

挽き目「1」~「3」あたりなら家庭用エスプレッソマシンで十分調整可能。

この値段帯で安定した細挽きができる電動ミルは数少ないため、貴重な存在と言えます。

中挽きの性能も平均的で、粒度に着目すればナイスカットGとほぼ変わりません。

代わりに粗挽きは苦手なため、範囲は極細~中粗挽き程度という感じです。

タイマー式電源スイッチ

レンジように、タイマーと電源が一体化したスイッチが特徴的。

数字は杯数を表していますが、挽き目によっても左右されるのであまりアテになりません。

ちなみにタイマーは強制的に進める事が可能。
多めに回して、挽き終わったらOFFにする方法がベストちゃうかな
途中で止まるよりかマシですね

静電気が少ない

KG366Jは粉受けが帯電しにくく、粉の付着が気になりません。

樹脂製の粉受けで静電気が発生しやすいイメージでしたが、思ったより付着が少なめ。
刃と排出口が離れているからちゃうか?

KG366Jは、正面から見て右手前に排出口があります。
粉が溜まりやすいリスクもありますが、静電気を軽減できる恩恵が大きいです

メンテナンスが簡単

KG366Jはメンテナンスが比較的簡単にできます。

ホッパーを外し

外刃を取り外して

内部の粉を外に出す

本体が軽くタフな構造なので、本体を倒して粉を掻き出すのが効率的
一方で粉の落ちにくさから、ミル用の洗浄タブレットは不向きかなと
この端に溜まった粉は掻き出さないとそのまま残ります。
ちょっと挽いたらこんなに粉溜まるんか
単一豆ならいいですが、違う豆を楽しみたい場合は都度掃除が必要ですね

DeLonghi「KG366J」の評判・口コミ

▪︎旧式より音が静かになった
▪︎旧式より静電気が起きなくなった
▪︎満足なエスプレッソができた
▪︎本体内の粉残りが気になる

ユーザーの多かった旧モデルのKG364Jと比較が多くあり、概ね高評価でした。

ただ、本体内部に粉が多く残る点は気になります

挽く豆を変える際は、前回の残留粉が混ざる点に注意。

次の豆を挽く場合は、3~4粒程度予備投入してから本命を挽く方法がベスト
もしくは、可能な限り単一の豆を使い続けるとかも考えられるな

DeLonghi「KG366J」検証

挽き目の検証

KG366Jは旧モデル同様、細挽きに強い印象があります。

代わりに中挽きや粗挽きのクオリティが気になりません?
あと、エスプレッソがどの段階まで抽出可能かも知りたいな

というわけで今回は、以下のポイントをチェックしてみましょう。

①極細挽きはどの程度可能?
②粗挽きはどこまで可能?
③中挽きはどのあたり?

①極細挽きはどの程度可能?

KG366Jは極細挽きが可能な機種ですが、対応可能なのは「1」~「3」までです。

実際に粒度をチェックしてみましょう

701μm以上が全体の20%以上ある場合、タンピングを強めたり粉量を増やす等の工夫が必要です。
実際に「2」と「3」を下記条件で抽出してみました。

▪︎粉量:18g
▪︎湯温:90度
▪︎圧力:9気圧
▪︎抽出時間:45秒以上を目標
▪︎タンピング圧:10~15kg

「2」は抽出に1分半かかったので、粉量16gで十分な抽出が期待できると思われます。

逆に「3」は40秒程度に収まりました。

あと1~2g粉量を増やせばベストな状態になりそうですね

このように調整の幅が利くため、KG366Jは自分に合った抽出を楽しむ事ができます。

②粗挽きはどこまで可能?

粗挽きの目安としてJPpro「125」と比較し、KG366Jがどの程度の粒度かチェックします。

結果は最大の挽き目「16」で、中粗挽き程度になりました。
粗挽きはさすがに厳しそうですね

ドリップなら十分対応できるし、アメリカンプレスでもちょうど良い具合やで!

③中挽きはどのあたり?

中挽きの定義は様々ですが、当サイトはカルディの挽き目「8」を基準にします。

入手しやすくチェーン系列の中で一番粒度が均一なため、中挽きの基準として参考にしやすいです♪
検証の結果、KG366Jは挽き目「11」がベストな挽き目となりました。
最大粒径も想像以上に整っていて、個人的には好印象!

粒度・微粉量検証

KG366Jの微粉量を確認するため、以下の方法で検証しました。

▪︎豆を20gをグラインド
▪︎500~1400μmの篩(ふるい)にかける
上記の条件で検証した結果、以下のようになりました!

▪︎1401μm以上:3.1g
▪︎1101~1400μm:6.5g
▪︎801~1101μm:4.1g
▪︎501~800μm:3.4g
▪︎500μm以下 :2.2g 
意外にナイスカットGやBonmac「BM-250N」と分布が近いな
中挽きの性能は、現代のミルの中でも平均的です。

ドリップでも十分なクオリティを確保できている証拠なので、安心してお使い頂けます。

グラインド速度比較検証

各電動ミルの中挽きで、豆を30gグラインドした際の速度を比較しました。

検証の結果。KG366Jのタイムは21秒でした。
グラインド速度比較一覧
▪︎Ode(Fellow) :8秒
▪︎C330(Cores) :22秒
▪︎KG366J(DeLonghi):21秒
▪︎ネクストG(Kalita) :42秒
▪︎svart nymalt(Wilfa):17秒
▪︎BM-250N(Bonmac):14秒
▪︎R220 (フジローヤル):8秒
▪︎ナイスカットG(Kalita):22秒

足は遅い部類ですが、現在家庭用で使用されるミルの中では平均的な速度です。

比較した中では最も安価なので、その点を考慮すると優秀だと思います♪

静音性比較検証

騒音計を用いて、豆を挽いた時の騒音レベルを比較します。

騒音の目安
▪︎
50db:静かな事務所
▪︎60db:普通の会話
▪︎70db:掃除機・電話のベル
▪︎80db:地下鉄の車内・セミの鳴き声
▪︎90db:犬の鳴き声・大声
▪︎100db:電車が通るガードの下
人間は通常、80db以上をうるさいと感じるそうです。
KG366Jの騒音を計測した結果
↓↓↓↓↓↓↓

大体85〜87dbの音量で推移し、そこそこ静音性が高い事が判明。
【比較対象一覧】
▪︎C330(Cores):94~95db
▪︎Ode(FELLOW):85~87db
▪︎ネクストG(Kalita):88~90db
▪︎KG366J(DeLonghi):85~87db
▪︎BM-250N(Bonmac):90~93db
▪︎R220 (フジローヤル):93~94db
▪︎ナイスカットG(Kalita):92~94db
▪︎バリスタブレイン(OXO):93~96db

数値上は他と比べて優秀ですが、本体が軽量なため振動音の方が気になりました。

本体の下に緩衝材を置く等の工夫で、高い静音性を期待できると思います♪

静電気検証

実際にコーヒー豆を30gグラインドした際の粉の付着具合を検証しました。

1回目はほぼ付着はなく、非常に綺麗に使用する事ができます。
舞い上がることもないな!

ただ2回目以降は粉受けが帯電するため、多少付着量が増えました。

総じて、他の電動ミルと比較すると静電気はそこまで気にならず優秀な方です。

DeLonghi「KG366J」の評価

メリット・良い点

▪︎比較的安価で極細挽きに対応できる
▪︎他の粒度も実用的なバランスを実現している
▪︎静電気が発生しにくい
▪︎分解・メンテナンスが容易

KG366Jは、極細~中粗挽きまで対応できる優秀な電動ミルです。

僕はそこまで粗挽きを使う機会がないので、KG366Jでも十分楽しめちゃいます
粒度の範囲や性能面に対してコストパフォーマンスに優れたミルやな

デメリット・気になる点

▪︎本体内の粉残りが多く掃除が必須
▪︎振動音が気になるため要対策
▪︎粗挽きには対応していない

最も気になるのは、やはり掃除です。

メンテナンスは比較的簡単にできますが、すぐに粉が溜まるため高頻度で清掃が必要です。
使う豆がいつも同じ場合は気にしなくてええんやけどな

毎回ブラシで擦るのも面倒なので、簡易的な方法としてエアダスターがオススメできます。

処理が大変な缶タイプより、ワイヤレスの電動タイプがベスト。
ちなみに、こまめ家で使っているエアダスターはサンワサプライ!
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押してる間だけ風が出る点と、細いノズルがミル掃除に最適。
エアコンやキーボードの掃除にも便利やし、コーヒー以外でも使えるで

DeLonghi「KG366J」をオススメしたい人

▪︎エスプレッソを手軽に淹れたい
▪︎使う豆が大体決まっている
▪︎コスパの高い電動ミルが欲しい

プレスを使う予定がない方には十分な性能で、寧ろ優秀と言えます。

エスプレッソ~プレスも対応できて、低コストなミルをご希望ならボンマックも候補に入るかも
ボンマックの記事も一度チェックしてみてください。

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DeLonghi「KG366J」レビューまとめ

少しハードル高めのエスプレッソも、KG366Jがあるだけで楽しく抽出できます。

家庭用エスプレッソマシンのダブル用(約16g~20g)で使うなら、挽き目「2」「3」で深く考えず美味しく淹れられるのが楽!
多少調整が利くので、エスプレッソ初心者~中級者向けと言えます。
安定したクオリティを求めるなら、やっぱりデロンギやな

あなたもKG366Jで、素敵なエスプレッソライフを初めてみませんか?

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