
ディープなコーヒー器具研究室へようこそ!
今回はTIMEMOREの新型コーヒーグラインダー”Whirly 01Sについて、100台以上のコーヒーミルを検証するプロ目線から詳しく紹介します。


Whirly(ウィリー)は2024年のSCAJにて突如TIMEMOREブースにてBricksと共に登場した電動グラインダーです。





Bricksは据え置き型、Whirlyはポータブルタイプのミルね!





価格は定価19,140円(2025年6月現在)と2021年に発売していたGrinder Goに近しい価格帯で販売されていますね





で、性能面はどうなんや?



それが、4年後のクオリティとは思えない驚愕の進歩を遂げているんですよね
今回はそんなWhirlyの特徴と機能について詳しく解説していきます。



それじゃいってみよー!
TIMEMOREとは?
ご存知の方も多いとは思いますが、TIMEMOREという企業について簡単に紹介します。


TIMEMOREは2012年に中国で創業したコーヒー器具を専門に販売するメーカーであり、自社工場を持つ事で独自性の高い製品開発に成功しています。



そんなTIMEMOREの名を日本で有名にしたのが、今も現役で活躍するC2という手挽きミルですね!


当初はステンレス刃のミル自体少ない中、高精度かつリーズナブルなC2は手挽きミルに革命を与えたと言っても過言ではありません。



今でも“手挽きミルはC2さえあれば十分“って思えるくらい完成されてるもんな
また独自の折りたたみハンドルを開発するなど、非常にアグレッシブな発想で業界を常に牽引している存在でもあります。


今回のWhirlyでも、その独創性が存分に発揮されているのでチェックしてみましょう。
Whirlyの基本スペック
まずは、Whirlyの外見的特徴やスペックをチェックしてみましょう。
- 横幅:72mm
- 奥行:72mm
- 高さ:190mm
- 重量:760g
- 素材:アルミニウム合金・ABS樹脂
- 粉受容量:45g
- 消費電力:60W
- 付属品:充電ケーブル(Type-C)、ブラシ、取扱説明書
- 保証:1年保証(国内代理店による修理対応可能)
500mlペットボトルが直径65mm・高さ200mm程度なので、Whirlyは従来のポータブルコーヒーグラインダーの中でも圧倒的なコンパクトさが特徴です。





ほぼ水筒やな
さらに丸みを帯びたボディは凹凸が少なく、カバン内でも引っ掛かりが発生する心配もありません。


ボディは合金製で手触りも良く、軽量重視の樹脂製ボディより破損の心配がない点も優秀と言えるでしょう。
Whirlyの特徴について
新仕様のコニカル刃を搭載
Whirlyに使用されている刃はS2C-042-Elという新仕様の刃です。


S2CはTIMEMOREを代表する刃の規格で、上部と下部で全く形状の異なる刃が一体になっている独創的な刃となります。





BricksもS2C-040-Elって刃を新規採用してるし、コニカル刃だけでもとんでもない数あるよな?
- S2C660(C3系列)
- S2C860(X)
- S2C880(X lite)
- S2C890(S3)
- S2C-040-El(Bricks)New
- S2C-042-El(Whirly)New
たった数年の間に、新たな形状の刃を開発し続けるTIMEMOREの展開力は凄まじいの一言。



しかもWhirlyに使用されているS2C-042-El刃はS3 ESPに採用されているんですよね
S3 ESPは現在(2025年6月)日本正規代理店では販売されていませんが、Amazonで購入可能なモデルです。



代理店が噛んでないから品質不良は自己責任ね~
S2C-042-Elになった事による風味や粒度の差に関しては改めて検証する予定です。
粒度・挽き目の設定方法と目安
Whirlyは通常の手挽きミルと同様、ネジによるクリック式で粒度を設定可能。


1クリックあたりの設定幅は25μmで、ダイヤルには0~9までの数値が印字されています。



TIMEMOREの良いところは、ちゃんと0点(原点)が数字の0に位置してくれる事ですね!
世の中のコーヒーミルには、最も閉まっている箇所の数字が”0″とは全く違う場合も多々あるため、安心できるポイントと言えます。



具体的にどこのメーカーとかは言わんけど、知りたい人は直接聞いてや
また数字の間には2つ目盛りがあり、1周で30クリック分の調整が可能です。



挽き目の目安はダイヤルにも印字されてるけど、まとめるとこんな感じね〜
- エスプレッソ:0.1~0.7
- モカポット :0.6~0.8
- プアオーバー:1.7~2.1
- フレンチプレス:2.3~2.7



1.7の意味するところは「1周のダイヤルの印字番号7」という意味です!
つまり、プアオーバー(ドリップ)用なら51~63クリックが範囲ということになります。



エスプレッソ用でも3~21クリックが範囲に入るという表記やから、調整の幅は細かいな


また挽き目はネジが外れるまで広げることが物理的に可能なので、極限まで粗挽きにする事もできます。



最近は外側のダイヤルで挽き目を変えれるタイプも多いけど、挽き目設定の限界値があるのが悩み所やからな
蓋の構造が独創的で斬新
Whirlyは従来のポータブルタイプの電動ミルと違い、蓋の開閉方法が特殊です。


蓋に相当する箇所をネジのように捻ることで、外縁が上昇し内部にコーヒー豆を投入できるスペースが生まれます。





普通は蓋とか電動ユニットを分離して投入するから、その手間が無いのは革命的やな!


豆投入後は蓋を再度捻り、投入口を閉めれば豆の飛び散りの心配もありません。
先進的な粉受けの構造
Whirlyの粉受けは1度の捻りで開閉ができる構造となっており、動作のストレスが非常に少ないです。





今までのTIMEMOREのS3とかは、粉受けの開閉に最低2回の捻り動作が必要やったからな



ちなみにネジ溝が大きなCOMANDANTE C40でも2回の捻りが必要だったから、地味だけど先進的な技術なのよね~
オートストップ機能について
Whirlyには、グラインド終了を感知して自動でグラインドを停止する機能があります。



この機能は最近のポータブルミルでは標準化されている機能ですね!



どのポータブルグラインダーでも言えるけど、自動停止機能の精度は正直微妙よな
Whirlyの自動停止機能は、確かに空転した場合にすぐ停止するほど正確な印象です。



運転途中に停止しちゃうポータブルグラインダーもあるから、そういったストレスがないのはありがたいね
ただしエスプレッソ挽きにおいては刃の間に粉が微量に残っている状態で停止することが多々あるため、空転の判定がやや早い印象を受けました。





別の豆を入れる場合は前の粉が多めに混入する可能性もあるから注意やな
コーヒー豆を引く場合、事前に豆を2~3粒入れて前の粉を排出する習慣をつければ基本的には問題ありません。





これはどのようなコーヒーミルを使う場合でも役立つ手順なので、是非意識してみてくださいね
分解・メンテナンス性について
Whirlyは通常の手挽きミルと同様のメンテナンスが可能です。





パーツ数も少ないし、取り外しも組み立ても簡単ね!
蓋部分も外すことができるため、内部の清掃に関してもしっかり行うことができます。





でも、タイムモアお馴染みの細いブラシでの清掃はちょっと合ってない気はするけどな





内部と外刃の清掃なら、コンデンサーブラシや360度磨ける歯ブラシをオススメしますね
Whirly紹介まとめ
タイムモアが新たに手がけたWhirlyは、2025年におけるポータブルコーヒーグラインダーの中で最も先進的な技術の塊と言えます。





他社で見ない独自路線な上で利便性の高さも両立してるから「今後これ以上のミルが出るんか?」って思わせてくれるんよな
更にいえば、ほとんど文句の出ない完成度でありながら価格が2万円を切っているという時点で驚異的なことです。



“価格が機能に対して相対的に安く感じる“という感想がWhirlyにはピッタリですね



他社から電動ポータブルグラインダーが出るとしたら、Whirlyを超えられる要素があるかどうかが鍵になりそうね
というわけでTIMEMORE「Whirly 01S」に関する紹介は以上です。



当店でもWhirly 01Sを取り扱っているので、是非チェックしてみてください!


皆さんはWhirlyについてどう感じたでしょうか?



実際に使用した感想や気になること、検証希望あればコメントお待ちしております



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