どうも!コーヒー器具検証の鬼、こまめです!
現在あらゆるコーヒーミルの粒度分布検証を行なっていますが、今後新しい方式を取り入れてさらに情報を充実させようと思います。
- CM-200の精度・使用感
- CM-200のメリット・デメリット
- 使用において大切なポイント
今まではJIS規格の篩(ふるい)を用いた重量別の粒度分布やからな
重量別だと、何かしらの要因で豆の重量が変わった際に検証結果が安定しないという問題点がありました。
他にも「ミルAとBは、本当に同じ粒度なのか?」という疑問もありましたね
従来の検証では最大粒径と存在比率で総合判断していましたが、やはり確信して「これは同じ粒度だ!」と断言することは困難です。
その結果導入に踏み切ったのがLighttells(ライトテールズ)の「CM-200」
Lighttellsはローストカラーアナライザーが非常に有名で、導入しているコーヒー店も数多く存在します。
そんなLighttellの製品の中で、粒度解析ができるタイプが存在することをご存知でしょうか。
それがCM-200ってことか
CM-200は赤外線を用いた粒度解析が可能で、数ある解析ツールの中でも手軽に解析できるという点が魅力的です。
じゃあこれを使えば、誰でも簡単に粒度分布がわかるってことね~
ところが、そう簡単にはいきません。
その事をCM-200は思い知らせてくれます。
お金を出したから検証の手間が省けるかというと全くの逆。
CM-200を採用したのは、現在の検証を裏付ける補助機材としての役割があるからです。
工程を複雑にして高い精度の検証結果を得ることが目的のため、単純に手間が増えることになります。
労力が増えることにお金を使うのは望ましくありませんが、納得できる結果を得るにはどうしても必要でした。
なんでそこまでするん?
やっぱり、記事を読んでいる皆さんに後悔するような買い物はして欲しくないんですよね
そんな使命感を胸に、検討に検討を重ねてついに購入に踏み切ることにしました。
今回はそんなCM-200の性能を検証し、今後の粒度チェックにおいて大切なポイントを解説します。
Lighttell「CM-200」の性能・精度について
CM-200は、赤外線を用いた方法でおおよその粒度を解析することが可能です。
しかしながらJIS規格品で検証した結果と違い、分布自体はざっくりした内容になっています。
1700μm未満の粉ばかりでも、1700μm以上の粉があるような表示になってたりするな
また、測定の度に分布が変化してしまう点も気になりました。
非接触の測定器では致し方ない誤差ですね
上記の点から、表示された分布を検証結果として全面的に採用するのは厳しいと判断しました。
代わりにCM-200はメディアン径を表示できるため、こちらを参照値として採用することにします。
粒子径を2つに分けたとき、大きい粒と小さい粒が等量となる基準径のこと。D50ともいう。
CM-200の画面にもD50と書かれていることがわかります。
つまり粒度の中央値がわかるってことやな!
メディアン径を用いることで各ミルの粒度が同等かの目安にできるため、こちらの数値を今後採用します。
でも数値が変化する問題はどう対処するんですか~?
それは次の検証における大事なポイントにて解説します。
粒度測定における大事なポイント
検体の攪拌(かくはん)
測定の対象になる検体を一定量用意し、しっかりと攪拌を行います。
これは可能な限り測定に偏りが出ないようにするためです。
検体に対し約10秒程度、底を掘り起こすように攪拌するとええな
測定回数
前述の問題に挙げた「測定の度に値が変化する」という点に対処するため、測定は必ず10回以上行います。
Ct10というのは10回目の検証をしたという意味です。
検証回数を増やすと、ある一定の結果に収束するからやな
1回の測定に準備を含めて平均1分程度掛かるため、粒度分布1つの値を求めるのに10分近く必要なのが辛いですね
検体の変更
測定する検体は、2回に1度の頻度で同一の採取先から再度採取したものを使用します。
- 10gの検体を生成
- 1gを採取して2回測定
- 残りの9gから1gを採取して再度測定
上記の流れを繰り返します。
検体はランダムに採取されるから、偶然性で偏りが生じるんよな
その偏りを可能な限り平均化する必要があるんですよね
時間は掛かりますが、当方法で誤差によるブレを極限まで抑える事が可能です。
Lighttell「CM-200」検証結果まとめ
CM-200の検証結果から、適切な用途を見出すことができました。
測定機器の検証ってさすがにマニアックやな
こまめ家の検証に対する熱意が少しでも伝わったら嬉しいです!
というわけで、粒度検証に用いる機器が今後3種に増えます。
暮らしと珈琲さんの動画に出演した時よりも、2種マシンが増えてるってことね~
総括として、CM-200は組み合わせ次第で真価を発揮できる機器だと感じました。
明確な目的があれば、満足できる結果を得られると思います!
今回の検証は以上です。
記事の動画化も順次進めてるから、良かったら登録よろしくな!
【2023年2月更新】CM-200のメリット・デメリットについて動画にて公開しました。
【2023年2月更新】中挽きの粒度分布を検証するため、CM-200を実際に採用しました。
質問・検証リクエスト等あれば、コメントやDMにてお気軽にご連絡ください。
それではまた次回の検証でお会いしましょう。
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