どうも、ドリッパー多すぎてテーマパークを作ったこまめです
ドリッパーって、2018年まで遡ればV60くらいしか持ってなかったよな
Origamiドリッパーが登場して以降、破竹の勢いで開発が進んだドリッパー達を買いまくっていたらこんな感じに・・・。
その多くは円錐形であり、いかに円錐フィルターが人気だったかを物語っています。
しかも今は個人が3Dプリンター等を駆使して自店舗オリジナルのドリッパーを製作したり、メーカー以外からもドリッパーが登場するという状況です。
これだと何を選んだら良いか年々分からなくなっていくね~
そんなん自分が好きな見た目とかで選べばええやん
しかし、それだとドリッパーの特性と自分が淹れたいコーヒーの特性が相反する状態となり、思った味にならず悩み続けるかもしれません。
反対に自分が淹れたいコーヒーに合うドリッパーの特性がわかれば、無駄な買い物をせずに済むはずです。
見た目で選んだとしても、そのドリッパーに合うコーヒーの抽出をすれば良いだけだしね~
そしてその問題を解決するには、2種類のドリッパーの特性を理解する必要があります。
円錐形とフラット(平底)型です。
あれ?なんで台形はないんや?
そもそも商品販売が活発ではないのと、歴代チャンピオンに台形の既製品を使用した選手がいないからですね
現在WBrCというブリューの世界大会において、優勝する選手は平底か円錐の2択となっています。
それに伴いメーカーが販売する商品も円錐か平底の2パターンが活発なため、現況は「平底vs円錐」と言っても過言ではありません。
逆を言えば、この2つの特性がわかって「こういう理由で円錐使ってるんだよ」みたいにサラッと説明できたらカッコイイかも〜?
というわけで今回は歴代チャンピオン達のインタビューからドリッパーの特性を理解し、理想のドリッパーを見つけるヒントを見つけていきましょう。
歴代WBrCチャンピオン・ドリッパーまとめ
毎年コーヒー業界では世界的に様々な大会が開催されています。
その中でもSCA(Specialty Coffee Association)という組織が運営する大会で優勝することはコーヒー業界で非常に大きな意味を持つことから、ロースター・バリスタ・ブリュワーなら誰しもが憧れる舞台です。
そんで日本で1番親しまれてるハンドドリップを主題にした大会がWBrC(World Brewers Cup)ってわけやな
そんな抽出の頂点を決める大会が2011年から行われていたのですが、その優勝者を下記にまとめました。
- 2011年優勝:Keith O’Sullivan(アイルランド)ケメックス
- 2012年優勝:Matt Perger(オーストラリア)Hario V60
- 2013年優勝:James McCarthy(アメリカ) Kalita Wave
- 2014年優勝:Stefanos Domatiotis(ギリシャ)Hario V60
- 2015年優勝:Odd Steinar(ノルウェー)Hario V60
- 2016年優勝:粕谷哲(日本)Hario V60
- 2017年優勝:Chad Wang(台湾)Hario V60
- 2018年優勝:深堀絵美(登録上スイス扱い)GINA
- 2019年優勝:Du Jianing(中国)Origami Dripper(平底)
- 2020年優勝:コロナ禍のため開催中止
- 2021年優勝:Matt Winton(スイス)Hario V60
- 2022年優勝:Sherry Hsu(台湾)Orea Dripper V3
- 2023年優勝:Carlos Medina(チリ)Origami Dripper(円錐)
2017年まではV60まみれだね~
そんな中で2019年にORIGAMIドリッパーで平底フィルターを使用した優勝者が登場。
更にApril Brewerというオリジナルの平底ドリッパーで参戦したPatrick氏が準優勝を飾るという衝撃の展開を見せました。
まさに平底の豊作年やな
その後も2022年にも平底ドリッパーとして有名になったOREAなど、近年になって平底ドリッパーの市場が活発になってきたように見えます。
もちろん依然として円錐フィルターは強者として君臨しており、2023年のWBrCにおいても円錐フィルターは上位3位を独占していました。
- Carlos Medina:ORIGAMI Dripper Air(円錐)
- Savina Giachgia:Graycano(円錐)
- Garam Victor Um:HARIO V60(円錐)
- Luca Croce:ORIGAMI Dripper Air(平底)
- George Peng:ドリッパー名不明(平底)
- Giacomo Vannelli:D1 Brewers (平底)
- Kristof Miklos Maroy:HARIO V60(円錐)
- Alexis Gagnaire:CAFEC フラワードリッパー(円錐)
- Alejandro Mendez:ORIGAMI Dripper(平底)
- Shih Ru Wang:自作ドリッパー(台形?)
- Hiro Lesmana:SD-1 Suprima Dripper(円錐)
- Kamila Chobotova:不明(TRICOLATEに酷似)
なんか見たことないドリッパーもいくつかあったよな
WBrCは宣伝の場にもなるので、ドリッパーの商品紹介を挟んでいる選手も見受けられますね
ただ見ている限り、平底フィルターが決勝の舞台にて円錐と同じ割合で勝ち残っているのも事実。
円錐・平底にはそれぞれの良さがあるからこそ、選手は人生を賭けて器具を選んでいるはずだよね〜
その理由を、それぞれの形状から探っていきましょう。
フラット型ドリッパーの特徴・特性
各チャンピオンがどのような考えでフラット(平底)型ドリッパーを選択しているか確認してみましょう。
まずは2019年チャンピオンDu Jianing氏のインタビューです!
引用:https://www.baristamagazine.com/du-jianing-discusses-her-path-to-world-brewers-cup-victory/
- Why did you choose the Origami Dripper?
I was looking for a dripper cup that could accommodate a flat filter paper with a larger hole at the bottom for water to go through very quickly, which would allow me to brew light-roasted coffee more efficiently and evenly. I found the Origami to be the ideal solution.
私は、水が非常に迅速に通過するために、底に大きな穴がある平らなろ紙を収容できるドリッパーカップを探していました。
これにより、ライトローストコーヒーをより効率的かつ均等に淹れることができます。折り紙が理想的な解決策であることがわかりました。
「効率的かつ均一」って言ってるから、そこが円錐は違うってことやんな
その点については、Du Jianing氏の円錐フィルターとウェーブフィルターの違いについてのインタビューにて解説されていました。
同量のコーヒー粉を入れると、ウェーブ型、円錐形の形状の違いによって、粉の層の厚さが変わります。円錐型のほうが粉層が厚くなり、ウェーブ型の方がフィルターの形状に凹凸が多いぶん、層が薄くなります。
コーヒー粉の層が薄くなるウェーブ型を使用した場合、お湯が粉層を通過する時間が短く、粉の上層と下層の抽出状態がほぼ同じになります。
これに対して、層が厚くなる円錐形を使った場合は、粉の上層と下層の抽出状態に差がでます。これはコーヒーの味に一定の変化をもたらします。
それぞれの違いを詳しく言えば、ウェーブ型フィルターは均一な抽出を達成するのがより簡単です。
抽出したコーヒーの味はより安定しているので、豆の違いなどによって、酸味、苦味、または甘味のどれかの味が特に顕著になるはずです。
一方で、弱点とまでは言いませんが、均一な抽出に秀でているぶん、複雑で豊かな味をもたらすことが難しくなります。
引用:https://origami-kai.com/blogs/special-feature/uniuni_dyu
コーヒー豆の特徴や焙煎のクオリティが反映されやすいのがウェーブフィルターってことなんやな
説明を見る限り、ウェーブフィルターの方が簡単そうだよね~
この点については、同じくフラット型ドリッパーで優勝した2022年チャンピオンのSherry Hsu氏もこのように見解を示しています。
“I would recommend that beginners use the Origami Air (which is made of acrylonitrile-styrene copolymer, or AS resin) with a flat-bottomed paper filter,” she says. “This combination is the most foolproof and makes it easier to produce a good and consistent coffee with balanced sweetness and brighter acidity.
引用:https://perfectdailygrind.com/2024/01/how-to-brew-coffee-with-origami-pour-over/
「初心者は、ORIGAMI Air(アクリロニトリルスチレン共重合体、またはAS樹脂で作られています)を平底の紙フィルターで使用することをお勧めします」と彼女は言います。
「この組み合わせは最も確実であり、バランスのとれた甘さと明るい酸味で良い一貫したコーヒーを生産することが容易になります。
なんでプラスチックがええんや?
陶磁器製のドリッパーは都度余熱が必要だからですね
Sherry Hsu氏の助言を鑑みれば、フラット型ドリッパーの方が円錐より抽出が簡単と言えそうです。
ですが、ここで疑問が生まれます。
複雑で豊かな味を出すのが苦手なら円錐の方が有利に見えるんやけど、敢えて選ぶのはなんでなん?
Du Jianing氏によると、豆自体に既に複雑性と豊かな味わいがあり、風味の一貫性を強調するためにウェーブフィルターを使用したとのことです。
ドリッパーを選択するにも、豆の特性をそもそも理解することの重要性がわかりますね
円錐型ドリッパーの特徴・特性
ほぼフラット型ドリッパーの説明で大まかな特性は出しましたが、改めて円錐の特徴やチャンピオンが採用した経緯について確認していきましょう。
今回特に注目したいのが、ORIGAMIドリッパーで円錐形フィルターを選択して勝利したWBrC2023チャンピオンCarlos Medina氏のインタビューです。
2023年大会含めて、ORIGAMIドリッパーのランカーはウェーブフィルターでの採用が目立ちました。
しかし、Carlos Medina氏は見事円錐フィルターを採用して勝利しています。
なぜ円錐型フィルターを採用したのか、その理由についてCarlos Medina氏は下記の通り回答しています。
普段、私はフラットボトムのペーパーフィルターを使うことが多いですね。
今回大会で使用したコーヒー豆はとても甘みがあるものだったので、もう少し酸味を引き出すためにペーパーのレイヤーを増やすことを考え、円錐形状を選びました
使用する豆からどういった味を引き出したいかによりペーパーは変えています。
引用:https://origami-kai.com/blogs/special-feature/world-brewers-cup2023-carlos-medina
ペーパーのレイヤーってどゆ意味?
レイヤー=層を意味するので、コーヒー粉の層の高さを上げるという意味ですね
つまりこの発言からも「より均一な抽出を実現し、甘さを高めるのにも役立つ」と言われている平底フィルターの認識が繋がっている事がわかります。
上層と下層で抽出のされ方が違うたから、甘さよりも酸の複雑性が強調されるって事なんだね〜
この点についてはSherry Hsu氏も下記の見解を示しています。
“The centre of a conical brew bed is the densest part, and there is a huge difference in exposed area between the top and bottom layers. Because of this, the extraction will not be uniform, resulting in different layers of flavour.
引用:https://perfectdailygrind.com/2024/01/how-to-brew-coffee-with-origami-pour-over/
「円錐形のドリッパーベッドの中心は最も密度の高い部分であり、上層と下層の間の露出領域に大きな違いがあります。このため、抽出は均一ではなく、風味の異なる層になります。」
やはり円錐形のドリッパーは複雑性を出すことに長けているという共通認識があり、各チャンピオンの発言にも一貫性がありますね
また、ウェーブフィルターを使用したDu Jianing氏の豆は複雑性に長けていたことに対し、Carlos Medina氏の使用豆は甘さに長けているという豆由来の特徴に合わせてフィルターを選択しているという行動も辻褄が合います。
ちなみにさ、前から疑問に思ってたんやけど「甘さ」って何なん?
それについては次で紹介してるよ〜
コーヒーのSWEETNESS(甘さ)とは?
今回のテーマに限らず、コーヒーの「甘さ」という概念は多くのコーヒー好きや関係者を困惑させる曖昧なワードの代表です。
みんな「甘さ」って言ってるけど、実際には焙煎でスクロース(ショ糖)が減ってるのになんで甘いんや?
【日本食品科学工学会誌Vol.24】
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nskkk1962/24/9/24_9_479/_pdf
審査員や選手は具体的に何を感じれば「甘い」と評価しているのでしょうか?
それについては、WCRC(World Coffee Roasting Champion ship)2024のrule ®ulationを参照してみましょう!
“Sweetness” is defined as the impression of a sweet aroma, taste, or flavor in brewed coffee. A judge therefore evaluates for sweetness four times: once during the Fragrance/Aroma evaluation, once during the Flavor evaluation, once during the Aftertaste evaluation, and once in the Sweetness category, where its combined intensity information is captured.
In the Fragrance/Aroma, Flavor, and Aftertaste categories, common descriptors that can contribute to a judge’s perception of sweetness are represented using the CATA boxes of sweet, vanilla/vanillin, and brown sugar as well as some fruity descriptors.
引用:https://scacoffee365.sharepoint.com/:b:/r/sites/SharetoPublic/Shared%20Documents/World%20Coffee%20Championships%20(WCE)/Rules%20%26%20Regulations/2024%20WCC%20Rules%20%26%20Regulations/WCRC/2024%20World%20Coffee%20Roasting%20Championship%20Rules%20and%20Regulations.pdf?csf=1&web=1&e=dpadND
「甘さ」は、淹れたコーヒーの甘い香り、味、または風味の印象として定義されます。したがって、審判は甘さを4回評価します。1回はフレグランス/アロマ評価中、1回はフレーバー評価中、1回は後味評価中、1回は甘さカテゴリで、その複合強度情報がキャプチャされます。
フレグランス/アロマ、フレーバー、後味のカテゴリでは、審判の甘さの認識に貢献できる一般的な記述子は、甘い、バニラ/バニラ、ブラウンシュガーのCATAボックスといくつかのフルーティーな記述子を使用して表されます。
CATAボックスってなんなん?
新しいWCRCのスコアシートにあるチェックボックスのことですね。
今まではスコアシートの自由記述欄にフレーバー等の記載をしていましたが、新しい方式になってからは感じた事柄を書く時間をカットできるようになっています。
そして重要なのがSWEETのチェックボックスにはVANILLA(バニラ)とBROWN SHUGAR(ブラウンシュガー)が予め記載されていることです。
Qグレーダーの資格試験においてバニラやキャラメル等のフレーバーはSugar Browningに分類されており、これらは焙煎におけるカラメル化により生成される甘い香りとして認知されています。
ということは、焙煎による甘さとコーヒー豆由来のフルーティーな風味が合わさって甘さとして評価できるってことなんやな
また、最後に以下の内容も非常に重要な記述となるのでチェックしましょう。
The quality of sweetness will be judged based upon the overall combined perception of sweetness across Fragrance/Aroma, Flavor, and Aftertaste.
At its best, sweetness enhances the coffee’s other characteristics, but at its worst, can be overpowering.
引用:https://scacoffee365.sharepoint.com/:b:/r/sites/SharetoPublic/Shared%20Documents/World%20Coffee%20Championships%20(WCE)/Rules%20%26%20Regulations/2024%20WCC%20Rules%20%26%20Regulations/WCRC/2024%20World%20Coffee%20Roasting%20Championship%20Rules%20and%20Regulations.pdf?csf=1&web=1&e=dpadND
甘さの品質は、フレグランス/アロマ、フレーバー、後味にわたる甘さの全体的な認識に基づいて判断されます。
最高の状態では、甘さはコーヒーの他の特性を高めますが、最悪の場合、圧倒的になる可能性があります。
甘さが圧倒的ってどゆこと?
例えば、中煎りの時に新鮮なオレンジとブラウンシュガーがどちらも感じられて、余韻までどちらも続くとします。
それがやや中深煎りまで焙煎が進行した場合を想像してみてください!
オレンジとブラウンシュガーどちらも感じるものの余韻までオレンジは続かずブラウンシュガーやチョコレートのみを感じる時、焙煎による甘さがフルーツフレーバーを阻害・圧倒していると言えるでしょう。
これは焙煎の大会において「オーバーディベロップメント」というローストディフェクトとして評価されます。
Overdevelopment relates to the destruction of flavors via excessive roasting.
引用:https://scacoffee365.sharepoint.com/:b:/r/sites/SharetoPublic/Shared%20Documents/World%20Coffee%20Championships%20(WCE)/Rules%20%26%20Regulations/2024%20WCC%20Rules%20%26%20Regulations/WCRC/2024%20World%20Coffee%20Roasting%20Championship%20Rules%20and%20Regulations.pdf?csf=1&web=1&e=dpadND
It tastes like when all acidity and flavor have been muted.
オーバーディべロップメントは、焙煎過剰による味の破壊に関連しています。
すべての酸味と風味が落ち着いたときのような味がします。
味の破壊て‥強烈な表現やな
あと大事なのが「muted」という表現で、「落ち着いた」という意味で捉えると意味が通じません。
正しくは「飲んだ一瞬だけ酸とフレーバーを感じず、時間差で感知できるようになる」という意味ですね
これも、焙煎による甘さがコーヒーの酸とフレーバーを圧倒しているからと言えます。
この話って酸質の評価にも通じる点があるよね〜
“Acidity” is defined as the perception of acid in coffee, often described as “brightness” when favorable or “sour” when unfavorable. At its best, acidity contributes to a coffee’s liveliness, sweetness, and fresh fruit character and is almost immediately experienced and evaluated when the coffee is first slurped into the mouth. Acidity that is overly intense or dominating may be unpleasant, however, and excessive acidity may not be appropriate to the flavor profile of the brewed coffee.
引用:https://scacoffee365.sharepoint.com/:b:/r/sites/SharetoPublic/Shared%20Documents/World%20Coffee%20Championships%20(WCE)/Rules%20%26%20Regulations/2024%20WCC%20Rules%20%26%20Regulations/WCRC/2024%20World%20Coffee%20Roasting%20Championship%20Rules%20and%20Regulations.pdf?csf=1&web=1&e=dpadND
「酸性度」は、コーヒー中の酸の知覚として定義され、しばしば好ましいときは「明るさ」、好ましくないときは「酸っぱい」と表現されます。
最高の状態では、酸味はコーヒーの活気、甘さ、新鮮な果物の性格に貢献し、コーヒーが最初に口に飲み込まれたときにほぼすぐに経験され、評価されます。しかし、過度に強烈または支配的な酸味は不快であり、過度の酸味は淹れたコーヒーのフレーバープロファイルには適切ではないかもしれません。
ルール&レギュレーションに記載されている通り、酸は甘さとフレーバーとの関連性が非常に高い評価基準です。
しかも「コーヒーが最初に口に飲み込まれたときにほぼすぐに経験」と書かれているように、オーバーディベロップメントのmuteとは逆の表現となっています。
このことからも酸味と甘さのバランスは、焙煎・抽出において非常に重要な要素としてそれぞれ密接な関係があることがわかりますね
ドリッパーの選び方まとめ
以上が円錐型・平底型ドリッパーの選び方と、選ぶにあたっての重要な考え方になります。
焙煎豆がもつ特性を理解し、その豆に合わせた抽出をするのがブリュワーという事ですね!
この点について2022年WBrC3位のElysia Tan(エリシア・タン)さんもこのように言っています。
“I don’t believe in a one-size-fits-all approach. Different coffees have different characteristics, and to bring out the best in them, you have to brew or prepare them differently,” she explains.
引用:https://perfectdailygrind.com/2024/01/how-to-brew-coffee-with-origami-pour-over/
“This is why coffee is fun. It’s more important to understand the shape and design of your brewer and use it to your advantage.”
「私は万能のアプローチを信じていません。異なるコーヒーには異なる特徴があり、最高のものを引き出すには、異なる方法でドリップまたは準備する必要があります」と彼女は説明します。
「これがコーヒーが楽しい理由です。ドリッパーの形状とデザインを理解し、それを有利に利用することがより重要です。」
万能なアプローチを信じていないって、本質突いてるよな
焙煎も抽出も同じで、公開されてるレシピや教わった温度・時間に縛られてしまう人は少なくありません。
大会出場者がその国の水質・温度・グラインダーなどの外的変化に順応するため事前入国してトレーニングするのと同じように、公開されたレシピが自分の抽出したいコーヒーに合わない可能性が大いにあり得ます。
じゃあどうやって調整できるようになるの〜?
そこで必要になるのが、センサリースキルです。
今回紹介した選手のインタビューでも、共通してコーヒー豆が持つ特性を踏まえてドリッパーを選択していることは明らかでした。
ということは、コーヒーを適切に抽出する上でセンサリーが伴っていなければ、どんなドリッパーを選んでも迷子になる可能性がありますね
- そのコーヒーにどんな症状が出ているのか?
- コーヒーの甘さはどのレベルなのか?
- それが何の成分由来なのか?
- どのようにすれば解決できるのか?
上記の事柄を言語化できて具体的にコーヒーの状態を他者に伝えることができれば、自ずと「何故そのドリッパーを選ぶのか?」を明白にできるはずです。
「見た目が好き!」で選んだドリッパーでも、そのドリッパーに合った豆選択と抽出ができたら腐らんしな
こまめ家の実店舗ではそういったセンサリーを含めて、持ち込んで頂いたコーヒー豆と器具に合わせたトレーニングも現在行っています。
って事は、センサリーには自信があるんやんな?
皆さんにご納得頂きたいので、様々なトレーニングを受けながら鍛えていますよ!
2024年2月に2023年WBrCのヘッドジャッジを務めたAndrea Tan氏の直接指導が受けられるワークショップに参加したり‥
JHDCのジャッジを担当したり、センサリーを必要とする環境へ常に飛び込むようにしています。
焙煎も抽出も、レシピではなくセンサリーが重要である事を実際に体感できるのでご興味があれば是非チェックしてみて下さい。
他にもドリッパーで気になることがあれば、コメント或いはDMにてご連絡受付けています。
また、今回の記事を踏まえてドリッパーのご購入を検討したい方はBASEショップもチェックしてくださいね
読者登録すると、記事が更新される度にメールで通知されます!
メールアドレスを入れて「Subscribe」で登録やで!
コメント